
今日の席題は「夜長」。2か月ぶりの本格的句会。大いに盛り上がりました!
高得点句は!
ラフランスの溜息白い皿に盛る 石飛 八代恵 探題:皿
「溜息を皿に盛る」なんて!なんとも妖しく、なまめかしく。この句の醸し出す雰囲気が「ラフランス」に合っています。ラフランスの黄緑と白いお皿。さて溜息は一体どんな色なんでしょう?現実にはあり得ませんから、ラフランスを盛り付けている人がついた深いため息なのかも知れません。なんだか顔つきまで見えて来るようです。ラフランスがそう思わせるのでしょうね。ラフランスの香りまで漂ってきます。
どうしようもない人類に夜の長き 髙木 泰夫 席題
ロシアのウクライナ侵攻に続き、ハマスによるイスラエルへの攻撃、イスラエルのガザ地区への報復・・・。本当にやるせないですね。「人類」に夜明けは来るのでしょうか?今の世相にぴったりとはまり説得力を持ちました。ただ「どうしようもない」と言わずに、そう思わせるのが俳句との意見もありました。
出戻ったお隣さんと枝豆と 高田 留美 探題:枝豆
これは意見が分かれました。採った人は「枝豆」効いている。離婚して実家に帰ってきたお隣さんに枝豆を持っていけるくらいの関係性が良い。採らなかった意見としては、「出戻った」とは言葉が強すぎて、関係性まで考えが及ばないというもの。かといって、出戻ったをバツイチに変えると意味がまったく変わってしまいますね。
化膿した地球を癒す秋時雨 佐々木 けい子 探題:地球
「化膿した地球」って大胆な表現です。それを癒すのが晩秋の時雨。冷たくわびしい雨です。なんだかあまり救われないのかも。今の地球はもはやそうなのかも・・・。「化膿」という言葉がきつすぎるとの声も。
故郷を舌に転がす芋の飴 石飛 八代恵 探題:飴
「故郷」を転がすって面白いですよね。飴をほうばり、故郷の味を懐かしんでいる。そう考えると少し分かりやす過ぎるのが気になります。
今回の賞品はYさんのお土産、岡山名産「きびだんご」!
最高点句と総得点でも1位の石飛さん!!

