2023年2月19日第69回句会を行いました

· 句会

今年の立春は2月4日でした。不思議なもので、いまだ気温は低いけれど、光の中に春をかんじます。まさに”風光る”ですね。今回は名古屋から参加の方も!多彩な句が出そろいました。

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高得点句は! 

菜の花が囲む子沢山の家      岡野 直樹            探題:菜の花  

景がとても良く浮かびます。群れを成して咲き乱れる菜の花。その中で沢山の子供たちが遊んでいます。跳んだり駆けたり、泣いたり笑ったり。どこか懐かしい光景です。黄色い花が鮮やかです。すこし現実離れしすぎてる、「菜の花」と「沢山」は付きすぎ等の意見もありました。みなさんはどう思われますか?

 

雪解けて五百円玉顔を出す     山口 良臣            席題:五百円  

今日の席題は『五百円』面白い題です。この句は一体どこの景だ?ということで盛り上がりました。曰く、雪に埋もれた自販機の下よ。いやいや、畑じゃないの?畑に五百円落とすか?等々。   何でもないことを言っていますが、どこかユーモラスです。

 

見得切って緋色椿のまま去りぬ   手毬 まりこ           探題:得 

『得』という題で「見得を切る」が良く出てきました!「緋色椿」という楚辞がとても鮮やかです。お芝居のワンシーンでしょうか?あるいは心模様でしょうか?何も言っていないからこそ、あれこれと想像させます。これぞ、THE俳句ですね。

 

五百円の贅沢フリージア三本    佐藤 香珠            席題:五百円  

こちらはうってかわって、とてもよくわかる句です。「五百円」と「贅沢」と「フリージア三本」フリージアって華やかだけれども、どこかはかなげで、いかのも春のお花ですよね。こんなささやかな幸せを、いつもかみしめられる日々でいたいですよね。