2024年冒頭から荒れ模様の年明け。胸が痛みますね。
さて駅前句会も始動です。初句会には昨年も来てくれた小学1年生のグ・ウェンミン君とお母さんのチン・ズュェンさんも参加!
相変わらずの神童ぶりを発揮してくれました!

高得点句は!
カフェラテの泡に溶けゆく秘密かな 白秋 席題
これぞTHE俳句ですね。現実にはあり得ない景ですが、泡が溶けていくで、時間の経過が良く分かります。誰かと対峙しているのでしょう。秘密をいつまでも抱えているのはしんどいこと。誰かに打ち明けて、泡が溶解するように、気持ちもほっと安堵しているのかも。厳密にいえば季語が無いのですが、カフェラテが冬を思わせてくれます。
マラソンに踏みたおされた雪女郎 おおさわほてる 探題:マラソン
単純に愉快な句。一緒に走り出したのか、待ち構えていたのか、哀れな顔がうかびます。マラソンは冬の季語ではないの?とか、あまりに作為的との意見もありました。
酒飲んで南無阿弥陀仏冬の花 山口 良臣 探題:南無阿弥陀仏
この題を出してくれたのが、なんと1年生のウェンミン君!すごすぎます。作者との年齢差は60年以上!1年生の題がなんとも切ない句になりました。冬の花が推敲の余地がありそうです。
雪催おさななじみのユリカモメ 高田 留美 探題:雪催
これも俳句ならではの楚辞です。今目の前にいるユリカモメは幼き日と決して同じであるはずがない。ユリカモメしか友達がいなかった作者にはあまりに郷愁を誘うのでしょう。季語が二つですが、気にならない、雪催が効いている。はたまたユリカモメは東京お台場のモノレールと読んだとの声も。
冬夕焼藁人形は箱の中 岡野 直樹 探題:冬夕焼
なんとも恐ろしい句。これから夜の森へ向かうのでしょう。人目につかないように箱に入れてあります。「アジサイがブラジャーに見えて困る」の名句を持つ作者の振れ幅の大きさを思います。